私には、小さい頃の写真があまりありません。子供の頃、両親が生活の為に休まずに働いていたので、イベントやお祝い事をする時間があまりなかったからです。大人になってからも、未来へ写真を残すことの意味や価値など特に考えていませんでした。だから、私自身は成人式も結婚式もちゃんと写真を残さなかったのです。でも、自分が家族を持ちカメラマンとして家族写真に取り組むようになって「あの時に撮っておけば良かった」と、とても後悔しています。だから、皆さんには今をちゃんと残して欲しい、後悔して欲しくないと思っています。

私には中学生の娘がいて、娘の写真は今まで10万枚近く残しています。私の家族には2人目の弟がいたですが、生まれてくる前に空に帰っていき、私はその現実を受け入れることができなくて、大好きだった写真の仕事から距離を置いてしまいました。2018年に写真の仕事を本格的に再開できたのは、いつも隣にいる家族からの「またカメラマンに」と言う後押しがあったからです。色々な経験を経て、大切なものを取り戻せた今の私にとって、自分の家族はいちばんの宝物であるし、皆さまにとっての宝物である家族の瞬間を残せるこの仕事は、私の人生において、何にも変えられないプレゼントだと思っています。

カメラ以外に何も取り柄のない私だからこそ、写真を残すことで世代を超えて大切な家族を繋げていきたいと思います。それは、人は人と繋がるから笑えたり、幸せを感じられると思うからです。離れて暮らしていても、どこにいても、時代を超えて、写真を通してたくさんの家族を繋げていきたいです。この先も、家族の歴史を繋いでいくことを私の使命として、生涯カメラを持ち続けていけたら幸せだなぁと思っています。